マッチング事例 CASE.40有限会社南口石創
- 副業
- 週1副社長プロジェクト
原石の切り出しから施工までを行う、鳥取県で唯一の知事認可・許可がある総合石材業。中国からの石材の直輸入による良質・低コスト・安定供給を実現し、国内材に加えて外国材まで選択の幅を広げリーズナブルな価格で提供。お墓をはじめ、エクステリア・公園のモニュメントや文化財の復元など、目的や用途・環境に合わせ、石の特徴を活かした幅広いプランに定評がある。
未開の領域を、副業社員のサポートで挑戦
副業社員を募集したきっかけを教えてください
たまたまテレビでとっとり副業・兼業プロジェクトが取り上げられているのを見て、興味を持ちました。マッチングした事例を見ていると、企業の立場だけに留まらず、個人としても参考になることが多く、周囲では出会うことのできない、新しい感覚が取り入れられることがとても魅力的だと感じ問い合わせをしました。また、この取り組みを利用している異業種の経営者に、具体的な話を聞くことができ、活用する具体的なイメージができたことも、求人掲載を申し込んだもう一つのきっかけです。
『遷墓』という偲ぶことの新しいスタイルを提案するコンセプトの新商品を開発し、これから打ち出していく状況だったため、認知度及び売上をアップさせるために専門的な知識や経験をお持ちの方にアドバイスいただき、多様化するインターネット市場に挑んでいきたいと考えました。
その副業社員と契約した決め手を教えてください
当社としてインターネット上の販路・市場拡大のため、ひとつの事柄に捉われずに最適な手法をご提案いただける方を求めていました。公式サイトのほか、動画作成、SNS運用など、インターネット上の手法は多岐に渡るため、その中から当社にとって最適なものを考える必要がありました。
マッチングした副業社員は、大手有名企業での勤務経験がある方で、マーケティングやインターネットに関する実績や知識、経験が豊富な方でした。副業社員は、私が仕事をする上で大切にしている、「お客様にとって最適な選択肢を用意し、最後はお客様が決定する」という想いを理解したうえで提案してくれるので、快く課題解決のお手伝いをしていただいています。
副業社員が教えてくれた、手法だけでない根本的な考え方
副業社員とともに取り組んだ感想を教えてください
副業社員は本当に優秀でした。最も学びになったのは、今やるべき具体的な手法について、こちらの質問に的確にアドバイスをいただくことだけでなく、その中に中長期的な視点に基づいたものが多く含まれていたことです。
例えば商品がマスコミで取り上げられたら、瞬間的に商品が売れるかもしれませんが、それは一過性で需要はすぐしぼんでしまいます。恒久的に見て商品が認知されていくためにどうしたらよいか、という本当に私たちが実現したい世界観を、副業社員と相談して詰めていっています。そうしたものの考え方も、ご自身の経験や実績などからデータをもとに判断してくださるのが本当に頼りになるところです。情報を得るにはこうした方法がある、といったことまで根拠立ててアドバイスをいただいています。
具体的な業務内容とその成果を教えてください
当社が商標登録している『遷墓』のインターネットを活用したマーケティング戦略策定、施策検討についてアドバイス・伴走をお願いしました。『遷墓』は、おうちの中での移動や、県外や海外に転居する際もコンパクトで持ち運びができ、故人との距離がより近く感じられる新しいスタイルの供養。従来の墓石での供養に比べてスペースと費用が軽減でき、例えばマンションなどで置く場所が限られていても、十分設置できるのが特徴です。
公式サイトの情報と導線の整備
当社公式サイトの中に、新商品『遷墓』のページを独立させて増設しました。購入を検討する消費者がまず商品の公式情報を探すことを念頭に、トップページで『遷墓』の文字を目立たせ商品ページにリンクすることで、商品の詳細につながりやすい導線にすることがポイントです。『遷墓』は鳥取県内などの当社の周辺地域だけでなく、首都圏など他の地域にも需要があると考えており、まず公式サイトトップページから、商品情報が目に留まりやすいよう設計しました。
無料ECサイトを活用しての販路確保
コストをかけずにすぐ始められる販路として、無料ECサイト作成のプラットフォームBASEを利用した通販サイトの作成を開始しています。私たちにはこういったデジタルの関する知見が不足しているので、より多くの人に『遷墓』を広めてい行くための施策としてすぐにでき取り組むことのできる手法や具体的な指針を示していただけたのは大変ありがたかったです。
副業社員がもたらした効果はどのようなものでしたか
副業社員の伴走支援により、具体的な行動に移した成果が少しずつ出始めただけでなく、私たちも視野が広くなり事業のこれまでにない可能性が見えてきました。私たちのような石材業は、特に古くからやっている企業が多く、旧套を美徳とする傾向も見られます。長くやってきた企業や昔からある業種では、なかなか新しいやり方に興味を持ちづらく、外部人材に頼ろうと思えないこともあるでしょう。しかし今回副業社員と関わったことで、私たち自身も大変刺激になり、自分たちだけでは踏み出せなかった新しいやり方を取り入れるために背中を押されました。
物理的な距離を越え、副業社員の能力を活用
副業社員活用のポイントは
自分も相手も人である以上、副業社員のマッチングにはもちろん相性があります。副業社員と組むのであれば、受け身になるのではなく、逆にこちらからいろいろ質問していくのが効果的です。副業社員はひとつのことだけではなく、いろんな方面に秀でたスキルを持っているので、会話の中から依頼内容以外にも気づきが得られることもたくさんあります。お互いに相手のことをよく知って「一緒にひとつのことを達成する」という目線を合わせることが出来れば、良い成果につながります。
―まだ副業社員を活用したことのない企業に向けてメッセージをお願いします
このプロジェクトは、自社にないスキルを持った副業社員に、自社だけでは無理なことを可能にしていけるところが非常に良い取り組みです。鳥取と他県で物理的距離がありますが、まったく問題ありません。重要なことは副業社員とどれだけコミュニケーションをとれるかです。アドバイスを聞いて練り上げていくのは私たちです。その方のたくさんある能力をどんどん引き出し、活用していく力も必要です。それができれば経営面で非常にプラスになると思います。