米子市を中心に、水道施設をはじめとする各種設備工事や土木事業、建築資材の運搬、一般家庭向けのリフォーム等、地域のライフラインに関わる事業を展開。お客様から連絡を受ければ24時間365日、いつでも駆け付け対応し、また冬の除雪作業や除草作業等のボランティア活動も積極的に実施。
 地域に根差した企業として、地域の方が安心・安全・快適に過ごせる街づくりを実現できるように取り組み続けている。

自社の規模に見合った業務効率化とデジタル化    

副業社員を募集したきっかけを教えてください

 当社では、現場ではなく工事管理についての体制が不十分で、データ入力作業における業務効率化やデジタル化について課題を抱えていました。その中で金融機関経由で当事業をご紹介いただいたことがきっかけです。今まで様々なメーカーからご提案がありましたが、コストやリスクを考えるとなかなか踏み出せずにいましたが、副業社員であれば幅広くご提案していただけると思い、当事業を活用しました。

 

どのような課題を解決したと考えていましたか

 当初は、各作業員から提出される手書きの日報から、勤怠状況、新規案件に関する情報、原価情報等を総務部にて抽出し、それぞれ該当のエクセルや既定のシステムに転記し、管理をしていました。

 総務部は4名体制で、情報の吸い上げと転記作業でほぼ丸一日、時間を取られている状況で、入力ミスなどのヒューマンエラーの発生や、リアルタイムに情報を把握・共有できていないこともありました。そういったことから社内の業務整理が業務内容に見合ったツール・システムの導入について、知見のある方からのアドバイスをいただきたいと思っていました。

 

課題解決には業界に精通した知見が必須 

副業社員を募集してみてどのような反応がありましたか

 多くの方からご応募いただき、ぜひお願いしたいという方とマッチングできました。今回は管理業務など事務作業に関連する課題ではありますが、専門用語や施工の流れなど、建設業を理解した上での提案やアドバイスができる方が望ましく思っていました。マッチングした副業社員は、建設業に関して非常に詳しい方で、過去に建設会社の課題解決の取り組んで経験もあとても安心ができる方でした。

業務効率低下の課題を抽出し、生産性の向上へ     

具体的な業務内容とその成果を教えてください

チャットの活用で疑問点を持ち越さない

課題解決は重要なポイントですが、双方時間が限られているため、チャットツールを利用して連絡を密に取るようにしています。システム上の問題点や、現状を踏まえた対応策など、あとで伝えるのではなく、その都度チャットを利用してすぐに情報共有出来るようにしています。後回しにしてしまうと、どうしても課題解決が長引いてしまい、効率が悪くなります。その都度副業社員に相談してお答えしていただきながら、頻繁なやり取りを行うことで、疑問を残さない状況をつくっています。

 

情報抽出と業務管理の効率化

 当社の工事管理業務をどう効率化していくか、具体的な情報の整理と業務の効率化について、具体的な助言をいただいています。情報の見える化、リアルタイムな共有を実現する、それも当社の規模感で有効なやり方をご提示していただき、少しずつ実践していっています。直近では副業社員の提案で、各案件に当社独自の管理番号を付与して情報を整理しました。複数の社員で情報を扱っているので、これまで案件の誤認が発生するケースがしばしばありましたが、番号管理を行うことで社内共有がしやすくなり、負担が軽減されました。

副業社員がもたらした効果は

 副業社員にご提案いただいた方法を社内でできるところから実践していくことで、一つずつ課題を改善することができました。一例として、副業社員から受注や現場の施工、その後の請求書の受理までの会社全体の業務をスムーズに行うためのアドバイスをうけています。以前は社内共有が不十分で、請求書を受理して初めて総務が受注を知ったという事もありました。当社の社員がやりやすい手法をとり、情報管理や共有方法をご提案いただくことで、社内全体のモチベーションが上がったように感じています。

女性も長く働きやすい環境を守る     

今後、会社としてどのように成長していきたいですか

 「優秀な人材が安心して業務に専念し、その能力を十二分に発揮出来る様に組織、仕組み、社風づくりを行うこと」当社はこうした宣言を掲げています。この中に、女性社員が働き安い環境を整備すること、スキルアップの支援が含まれています。建設業界というと男性社会の印象がまだ強いですが、全ての社員に長く働いてほしいと思っています。

 今回、副業社員と取り組む中で改めてその重要性に苦付くことができました。情報整理、社内共有、業務効率化ができて、社員が長く働ける環境を守るのが経営者としての役目です。副業社員に教えていただいたことを実践し、今後の業務に活かして、従業員と共に働く未来を守り続けていきたいと思います。